シミとりレーザーと椎間板ヘルニアの因果関係 〜その3〜

すぐに良くなると思っていたが、激痛は終始収まることはなかった。検査の結果椎間板ヘルニアであることがわかった。そういえば昔から腰が痛かった。

私の入院生活には決まったパターンがあった。朝やっと寝入った頃に看護師さんがタオルを持ってやってきた。それから朝ご飯と歯磨き。うとうとしてから10時30分から昔のドラマを見る。それが終わる頃、英子さんがポットにコーヒーを入れてもってきてくれた。昼から午後にかけて、両親が来てくれた。
(入院したと連絡したら、福岡から泊まりがけできてくれた。)
夕方になると、会社帰りに美和ちゃんが色々と持ってきてくれた。美和ちゃんは私の両親が到着するまでの一週間の仕事と犬の世話と私の看病とで、やつれていた。

りえさんも会社帰りにやってきた。りえさんだけは明るくビールを片手に「女子寮みたいだね」と私の病状とは裏腹になにか楽しそうだった。

面会時間が終わり、みんなが帰ると寂しかった。

悪い事にテレビではDr.コトーが放送されていて、それを見て涙がでてきた。Shannonは菊を持ってお見舞いにきた。Chrisは鉢植えを持ってお見舞いにきた。日本の風習を冗談まじりに教えたかったが、来てくれる事が嬉しかったし、冗談を言える状態ではなかった。

2週間が過ぎる頃、杖をついてなんとか歩けるようになり、退院した。その頃丁度、目の下の10円玉代のカサブタがめでたくとれた。カサブタにとっては最良の入院だった。
私は生まれて初めての入院生活で、つきなみではあるが、毎日美味しく食べて、自分の事は自分でできて、という健康のありがたみをしみじみと感じた。

それと同時に、BJは勿論私の大切な大切な宝だが、それ以上に大切な事があるのだという事を改めて知った。なんだか、人生観が変わった気がした。