夢、丸投げ未遂

開業してから何日たっても何ヶ月たっても、あまり人はこなかった。
毎日暇だった。「このまま続けて何になるんだろう?」と思った私は、就職先を探した。どんなにもがいても改善されない現実から、逃れたかった。
まずは某大手英会話学校が常勤講師を募集していたので応募した。面接と英語のテストを受けた。結果は不合格だった。

英語のテストは完璧なはず。人当たりも悪くないと思っていた私には、腑に落ちない不合格だった。今思えば、その傲慢さこそが不合格の原因だったのだろう。
次は企業の通訳で応募した。
とんとん拍子に話が進み、最終役員面接を残すだけとなった。
その段階に来て気付いた。
「私がやりたい事は何だったんだろう?」
「このまま長年温めてきた夢を諦めてもいいのか?」

自問自答を繰り返した後、私はBJクラブ継続を決意した。その後長期に渡り続く氷河期を知ってか知らずか、心はやや沈んでいた。